2023/03/07 13:02

BONGAマスターのスパイスうんちく   maru 2023.03.05

「麻の実/ヘンプ 」
【和名】アサ(麻)
【別名】大麻(たいま)、大麻草(たいまそう)、ヘンプ、カナビス
紀元前3000年、中国の神農大帝の教えを現わした「神農本草経」の365種の薬草の中に麻は次のように紹介されています。
「麻仁(麻の実)は身体や内臓を修復し、体力の根元となる活動力を増す。久しく服用すると身体が肥え健やかになり、不老神仙となる」と。
日本での栽培の記録も紀元前と古く、「後漢書」の「東夷伝」や「三国志」の「魏志倭人伝」のほか「風土記」にも記されています。

原産地はヒマラヤ山脈の北西部山岳地帯といわれています。
麻の実はクルミのようなナッツ類の味がしますので、豆腐やサラダに加えたりお菓子の材料に使います。
また実を加熱することにより独特の香ばしさが得られ、七味唐辛子の原料として使用されます。
また麻の実には脂肪油が25%も含まれており、麻実油(おのみゆ)と呼ばれ食用油として使われます。
麻実油もナッツ類の味がするので、ドレッシングやマヨネーズに加えます。
麻の実はビタミン、ミネラルがバランスよく含まれた完全栄養食と言えるでしょう。
医薬品としての効果は、多発性硬化症などの神経性難病や緑内障の処方薬として、アメリカの一部の州やカナダ、オランダといった国で治療薬として認可されています。
麻の実から採れるオイル、麻実油(おのみゆ)はアトピー性皮膚炎、関節炎、更年期障害、神経性自己免疫疾患、月経前緊張症、癌、骨粗しょう症、心疾患の予防や治療に効果があることが解っています。
その他ボディケアとして使われ、乾燥肌を防ぎ、皮膚疾患の症状を緩和し、皮膚の老化防止にも効果があります。
オランダでは1970年代よりコーヒーショップで大麻(マリファナ)を個人使用のために販売及び使用してくつろぐコーヒーショップがあり、アメリカ・ロサンゼルスでは店内でパイプ、水キセルを使って吸引できるレストラン・カフェがオープン。タイでも2018年に医療大麻が解禁され、食品での利用も可能になり、大麻食品が販売されています。
残念ながら食品未開島ニッポンでは許可なく栽培ができないため、食用の種子だけは輸入されているようですね。