2020/12/27 05:22
BONGAマスターのスパイスうんちく
今回は中国の少数民族が使っているという、ちょっと珍しいスパイスを紹介しよう。
その名前は「ムージャンズ(木姜子)」
ちょっと見はブラックペッパーによく似ているが、辛味はなくレモングラスのような爽やかな香りがする。
【中国】木姜子
【和名】山蒼子(サンソウシ)
【英名】リツィア・クベバ
【学名】Litsea cubeba
知識
中国、貴州省や雲南省原産の山蒼子(サンソウジ)というクスノキ科ハマビワ属の低木の実。貴州省東南部の少数民族の料理に多用されている。
レモングラスの芳香と僅かな苦味があり、辛味はない。
台湾で収穫されるマーガオ(馬告)もムージャンズとよく似たスパイスで同一種だと思われる。
利用法
肉や魚の臭み取りや前菜、炒めもの、麻婆豆腐の味付けのほか鍋、スープ、漬物に使用。
乾燥した実を挽いて使用するより、熱した油をかけ熱を加えた木姜油として使用したほうが、より香りが引き出せる。
その他アロマオイルの原料としても使用される。
薬理
胃腸を整える他、血圧降下やスキンケアにも効能がある。
まだ日本島内にはあまり出回っていないので、新しい料理の香りとして使ってみてはどうだろう。